AMF2017を終えて dj sniff

AMF2017を終えて dj sniff

P5800152のコピー.jpg 怒涛のアジアン・ミーティング・フェスティバル・ツアーを終えて体も休まり、振り返る時間が出来た。今回のAMFは過去最高とも言える内容だったが、それは2014年から僕とチーワイが積み上げてきた経験や試行錯誤の成果が現れたからとも言える。
 1回目のAMF2015を終えた時、僕は2つのことが気がかりだった。一つは音楽的に噛み合わないことをそのまま「個や異文化の交流」として受け入れて良いのか。もう一つは海外から来た音楽家たちが果たして満足をしているのかということだった。知らない土地で初めて出会う音楽家たちと様々な組み合わせで即興をさせられ、また決まり事の特にない大人数の編成でも演奏させられる。せっかく多くの観客がいるのに自分が普段やっている音楽を出来なくてストレスになっているんじゃないかと思った。
 翌年はソロやライブハウスでの演奏も組み入れ、それぞれが自分を出し切れるように気を使った。そこで分かったのはお互いの音楽への理解と関係性が密なればなるほど全員で演奏した時に緩急のあるそしてオーガニックなものが生まれるということだった。
 それを意識して今年のAMFでは「演奏をしないで一緒にいる時間」を設けるため鈴木昭男氏とアートキャンプ丹後と共に彼の過去作品の原点となった場所を巡るツアーをした。強風の中、崖伝いに歩いたり、聖なる水場を訪れたりと素晴らしい体験だった。またステージで演奏することとホールなどでバラバラに散らばったり円陣を組んで演奏することを各地で試すことによって、一つの音を作り上げることだけではなく様々な音を空間の中に共存させる意識をメンバーたちは持つようになった。しかし結局は音楽家たちの圧倒的な個性と条件の中で最良のものを生み出そうとするプロ意識に尽きる。前年と比べて今回のツアーメンバーそして各地でのゲストミュージシャンも音楽家やオーガナイザーとしての経験値が高かった。他にもワークショップやレクチャーを通じてのオーディエンス作り、クセがあるが現場ではピカイチのツアー同行スタッフ、宴会部長チーワイなど今回のAMFはパズルのピースが全部きれいにハマり今までにないものを作り出せたと自信を持って言える。
 最後に。AMFは今年で一つの区切りに。この3年間で実に80名のアジアのアーティストが様々な形で共演をしている。近い将来「大アジアン・ミーティング・フェスティバル・オールスター・ジャンボリー・スペシャル・フェス」を実現させたい!
dj sniffツイッターより